叢生(そうせい)は、歯が重なり合ってガタガタに並んでいる状態で、日本人に最も多い不正咬合です。「乱杭歯(らんぐいば)」とも呼ばれ、犬歯が飛び出している「八重歯」も叢生の一種です。見た目が気になるだけでなく、歯磨きがしづらく虫歯や歯周病のリスクが高まるという問題もあります。ゆいファミリー歯科矯正歯科では、一人ひとりの状態に合わせた叢生の治療をご提供しております。高槻市で歯並びのガタガタにお悩みの方は、ぜひご相談ください。
当院の叢生治療における特徴

精密な診断による最適な治療計画
叢生の治療では、歯を並べるためのスペースをどのように確保するかが重要なポイントとなります。当院では、レントゲン撮影や歯型の分析を通じて、不足しているスペースの量を正確に算出いたします。
その上で、抜歯が必要かどうか、どの歯を抜歯するのが最適か、非抜歯で治療できる場合にはどのような方法でスペースを確保するかなど、様々な選択肢を検討します。患者様一人ひとりに最適な治療計画を立案いたします。
非抜歯治療の可能性を追求
当院では、できるだけ歯を抜かずに治療することを目指しております。軽度から中等度の叢生であれば、歯列を横に広げたり、奥に移動させたりすることで、抜歯をせずに歯を並べられることがあります。
ただし、無理に非抜歯で治療を行うと、口元が前に出てしまったり、治療後に後戻りしやすくなったりすることがあります。患者様の顔貌や骨格を考慮し、本当に非抜歯で良い結果が得られるかを慎重に判断いたします。
お子様の早期治療による予防
お子様の場合、顎の成長期に治療を開始することで、叢生を予防したり、軽減したりできることがあります。顎を広げる装置を使用して、永久歯が並ぶスペースを確保することで、将来的に抜歯が必要になる可能性を減らせます。
乳歯の時期や、前歯が生え変わる時期に一度検査を受けていただくことで、適切なタイミングで治療を開始できます。
様々な装置から選択可能
当院では、従来のワイヤー矯正だけでなく、透明なマウスピース型矯正装置もご用意しております。患者様のライフスタイルやご希望に応じて、最適な装置をご提案いたします。
目立たない治療を希望される方には、歯の色に近い白いブラケットや、マウスピース型の装置をお勧めいたします。それぞれの装置の特徴やメリット・デメリットについて、詳しくご説明いたします。
治療後の安定を重視
叢生は、治療後に元に戻ろうとする力が強い不正咬合です。当院では、治療後の保定期間を十分に取り、定期的に状態を確認しながら、歯並びの安定を図ります。
保定装置の使用方法や注意点について丁寧にご指導し、せっかく整えた歯並びが元に戻らないよう、最後までしっかりとサポートいたします。
叢生とはどのような状態か
叢生は、歯が重なり合ったり、ねじれたりして、ガタガタに並んでいる状態です。顎の大きさに対して歯が大きすぎる、あるいは歯の本数が多すぎるために、全ての歯がきれいに並びきらず、デコボコになってしまいます。
正常な歯並びでは、全ての歯が一列に並び、適度な隙間なく整然と配列されています。しかし叢生では、歯を並べるスペースが不足しているため、歯が前後にずれたり、回転したり、重なり合ったりします。
叢生にはいくつかのタイプがあります。
前歯部の叢生は、上または下の前歯が重なり合っている状態です。特に目立つ部分であるため、見た目を気にされる方が多い部位です。
犬歯が外側に飛び出している状態を八重歯といいます。日本では「かわいい」というイメージもありますが、歯磨きがしづらく、虫歯や歯周病のリスクが高い状態です。
奥歯の叢生もあります。目立ちにくい部分ですが、歯ブラシが届きにくく、虫歯になりやすい傾向があります。
叢生の程度は、軽度から重度まで様々です。軽度の叢生では、1〜2本の歯が少し重なっている程度ですが、重度の叢生では、多くの歯が大きく重なり合い、前後に何列にもなっていることもあります。
叢生は日本人に非常に多く見られる不正咬合です。欧米人に比べて顎が小さい傾向にある一方、歯の大きさには大きな差がないため、歯が並びきらずに叢生になりやすいのです。
叢生の原因について

叢生になる原因は、大きく分けて遺伝的な要因と環境的な要因があります。
遺伝的な要因が最も大きいとされています。顎の大きさや歯の大きさは遺伝的に決まる部分が多く、ご両親のどちらかが叢生である場合、お子様も叢生になる可能性が高くなります。
特に、顎が小さい遺伝的特徴と、歯が大きい遺伝的特徴の両方を受け継いだ場合、スペース不足が顕著になり、叢生になりやすくなります。
永久歯の数や大きさの問題も原因となります。通常、永久歯は親知らずを除いて28本ですが、まれに余分な歯(過剰歯)が存在することがあり、これが叢生の原因となることがあります。また、永久歯が通常より大きい場合も、スペース不足を引き起こします。
乳歯の早期喪失も叢生の原因の一つです。虫歯などで乳歯を早く失うと、両隣の歯が倒れ込んできて、永久歯が生えるスペースがなくなってしまいます。その結果、永久歯がずれた位置に生えてきたり、重なって生えてきたりします。
顎の成長不足も関係しています。柔らかい食べ物ばかり食べていると、顎が十分に発達せず、小さいままになってしまうことがあります。顎が小さいと、歯が並ぶスペースが不足し、叢生になりやすくなります。
口呼吸の習慣も影響します。鼻呼吸ではなく口呼吸をしていると、舌の位置が下がり、上顎の成長が不十分になることがあります。その結果、歯が並ぶスペースが不足します。
指しゃぶりや舌突出癖などの習癖も、歯の位置に影響を与え、叢生の原因となることがあります。
叢生は複数の要因が組み合わさって発症することも多く、一人ひとり原因が異なります。
叢生を放置するとどうなるのか
叢生を放置すると、様々な問題が生じる可能性があります。
最も大きな問題は、虫歯や歯周病のリスクが高まることです。歯が重なり合っている部分は、歯ブラシが届きにくく、汚れが溜まりやすくなります。デンタルフロスも使いづらいため、歯と歯の間の清掃が不十分になりがちです。
その結果、重なり合っている部分から虫歯になることが多く、気づいた時には複数の歯に虫歯ができていることもあります。また、歯茎の炎症も起こりやすく、若いうちから歯周病が進行してしまうこともあります。
噛み合わせの問題も生じます。歯が正しい位置にないため、噛み合わせが悪くなり、一部の歯だけに負担がかかることがあります。長期的には、負担のかかっている歯が摩耗したり、破折したりするリスクが高まります。
食べ物をしっかりと噛めないことも問題です。前歯で食べ物を噛み切りにくかったり、奥歯で効率よく咀嚼できなかったりします。よく噛まずに飲み込むことで、消化器への負担が増えることもあります。
見た目の問題も大きいです。特に前歯の叢生は目立つため、笑顔に自信が持てなくなることがあります。人前で笑うことや話すことに消極的になり、社会生活に影響を及ぼすこともあります。
発音にも影響が出ることがあります。歯並びが悪いと、サ行やタ行などの発音が不明瞭になることがあります。
顎関節への負担も懸念されます。噛み合わせのバランスが悪いと、顎の関節や筋肉に過度な負担がかかり、顎関節症を引き起こすことがあります。
また、歯を失うリスクも高まります。虫歯や歯周病が進行しやすいため、若いうちから歯を失ってしまう可能性があります。一度歯を失うと、さらに噛み合わせが悪くなり、他の歯も失いやすくなるという悪循環に陥ることがあります。
叢生は自然に治ることはなく、放置すればこれらの問題がより深刻になっていきます。できるだけ早い段階で治療を受けることをお勧めいたします。
叢生の治療方法

叢生の治療では、歯を並べるためのスペースをどのように確保するかが重要なポイントとなります。スペースの確保方法によって、いくつかの治療方法があります。
お子様の早期治療
乳歯と永久歯が混在している時期(混合歯列期)のお子様には、顎を広げる治療を行うことがあります。拡大装置を使用して、歯列を横に広げることで、永久歯が並ぶスペースを確保します。
この時期に治療を開始することで、将来的に抜歯が必要になる可能性を減らすことができます。ただし、全ての症例で非抜歯治療が可能になるわけではありません。
非抜歯矯正治療
軽度から中等度の叢生で、顎の大きさに余裕がある場合には、抜歯をせずに治療できることがあります。
歯列を横に広げる方法では、ワイヤーや拡大装置を使用して、歯列のアーチを広げます。これにより、歯を並べるスペースを確保します。
歯を奥に移動させる方法もあります。親知らずを抜歯した後、奥歯を後方に移動させることで、前歯を並べるスペースを作ります。
歯の幅を少し削る方法(ディスキング、ストリッピング)も用いられます。歯と歯の間を0.2〜0.5ミリ程度削ることで、わずかなスペースを確保します。複数の歯で行うことで、合計で数ミリのスペースを作ることができます。
ただし、無理に非抜歯で治療を行うと、口元が前に出てしまったり、治療後に後戻りしやすくなったりすることがあります。患者様の顔貌や骨格を考慮し、非抜歯治療が適しているかどうかを慎重に判断します。
抜歯矯正治療
中等度から重度の叢生で、スペース不足が大きい場合には、抜歯を伴う矯正治療を行います。通常、小臼歯(前から4番目または5番目の歯)を抜歯することが多いです。
抜歯によって確保されたスペースを利用して、前歯を後方に移動させたり、重なり合っている歯をきれいに並べたりします。抜歯をすることで、横顔のラインを改善したり、口元の突出感を減らしたりすることもできます。
どの歯を抜歯するかは、患者様の歯並びの状態、顔貌、虫歯の有無などを総合的に判断して決定します。抜歯が必要かどうか、どの歯を抜歯するかについては、精密検査の結果をもとに詳しくご説明いたします。
使用する装置
叢生の治療には、様々な装置を使用できます。
ワイヤー矯正は、最も確実に歯を動かせる方法です。歯の表面にブラケットを装着し、ワイヤーの力で歯を移動させます。目立たない白いブラケットとワイヤーを使用することもできます。
マウスピース型矯正装置も、軽度から中等度の叢生であれば使用できることがあります。透明で目立ちにくく、取り外しができるというメリットがあります。ただし、重度の叢生や、抜歯を伴う治療では、ワイヤー矯正の方が適していることが多いです。
当院では、患者様の症例やご希望に応じて、最適な治療方法と装置をご提案いたします。
よくある質問
叢生の治療には必ず抜歯が必要ですか?
いいえ、必ず抜歯が必要というわけではありません。叢生の程度や、不足しているスペースの量によって異なります。軽度から中等度の叢生であれば、歯列を広げたり、歯を奥に移動させたりすることで、抜歯をせずに治療できることがあります。ただし、重度の叢生や、口元が前に出ている場合には、抜歯を伴う治療が適していることが多いです。精密検査の結果をもとに、抜歯が必要かどうかを判断し、詳しくご説明いたします。
八重歯は治した方が良いですか?
八重歯は日本では「かわいい」というイメージもありますが、歯科医学的には問題のある状態です。犬歯が外側に飛び出していると、歯ブラシが届きにくく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。また、噛み合わせにも影響を及ぼすことがあります。長期的な口腔の健康を考えると、治療をお勧めいたします。矯正治療によって、犬歯を正しい位置に並べることができます。
叢生の治療期間はどのくらいかかりますか?
治療期間は、叢生の程度や治療方法によって異なります。軽度の叢生であれば、1年から1年半程度で治療が完了することもあります。中等度から重度の叢生や、抜歯を伴う治療では、2年から3年程度かかることが一般的です。お子様の早期治療では、一期治療で1年から2年、二期治療で2年程度が目安となります。治療後には保定期間が必要で、これには通常2年程度かかります。詳しい治療期間については、検査・診断の際にお伝えいたします。
大人になってからでも叢生は治りますか?
はい、大人の方でも叢生を改善することは可能です。年齢に関わらず、矯正治療によって歯並びを整えることができます。ただし、大人の方の場合、顎の成長が終わっているため、お子様のように顎を広げることは難しくなります。そのため、スペース不足が大きい場合には、抜歯を伴う治療が必要になることが多いです。また、歯周病がある場合には、先に歯周病の治療を行ってから矯正治療を開始します。年齢を理由に諦める必要はありませんので、ぜひご相談ください。
叢生は遺伝しますか?
叢生には遺伝的な要因が大きく関わっています。顎の大きさや歯の大きさは遺伝的に決まる部分が多く、ご両親のどちらかが叢生である場合、お子様も叢生になる可能性が高くなります。ただし、必ず遺伝するわけではありません。また、遺伝的な要素があったとしても、お子様の成長期に治療を開始することで、叢生を予防したり軽減したりできることがあります。ご家族に叢生の方がいる場合には、お子様の歯並びを注意深く観察し、早めにご相談されることをお勧めいたします。