顎関節症は、顎の関節や周囲の筋肉に問題が生じ、口を開けにくい、顎が痛い、音が鳴るなどの症状が出る病気です。日常生活に支障をきたすこともあり、適切な治療が必要です。ゆいファミリー歯科・矯正歯科では、顎関節症の原因を詳しく診査し、患者様一人ひとりに合わせた治療を提供しております。高槻市で顎の痛みや違和感にお悩みの方は、ぜひご相談ください。
当院の顎関節治療における特徴
詳細な診査診断
顎関節症の原因は一つではなく、複数の要因が組み合わさっていることが多いです。当院では、問診、触診、顎の動きの観察、レントゲン撮影などを通じて、顎関節症の原因を詳しく調べます。
顎の関節の状態、筋肉の緊張具合、噛み合わせの状態、歯ぎしりや食いしばりの有無、姿勢やストレスの影響などを総合的に評価いたします。
保存的治療を優先
顎関節症の治療は、まず保存的治療(手術をしない治療)から始めることが基本です。生活習慣の改善、薬物療法、マウスピース療法、理学療法などを組み合わせて行います。
多くの顎関節症は、保存的治療で改善します。手術が必要になるケースは非常に稀です。
マウスピース療法
歯ぎしりや食いしばりがある方には、マウスピース(スプリント)を作製します。就寝時に装着することで、顎の関節や筋肉への負担を軽減できます。
患者様のお口に合わせた精密なマウスピースを作製し、定期的に調整を行います。
生活指導とセルフケア
顎関節症の改善には、患者様ご自身の取り組みが非常に重要です。当院では、日常生活での注意点や、自宅でできるセルフケアの方法を詳しくご説明いたします。
硬いものを避ける、大きく口を開けない、頬杖をつかない、ストレスを減らすなど、具体的なアドバイスをいたします。
継続的なサポート
顎関節症の治療には時間がかかることが多いです。当院では、定期的に経過を観察し、症状の変化に応じて治療方法を調整いたします。
改善が見られない場合や、より専門的な治療が必要な場合には、大学病院などの専門医療機関をご紹介いたします。
顎関節症とはどのような病気か
顎関節症は、顎の関節(顎関節)やその周囲の筋肉に問題が生じる病気の総称です。
顎関節は、下顎骨と頭蓋骨をつなぐ関節で、口を開けたり閉じたりするときに動きます。耳の前あたりにあり、左右に一つずつあります。
顎関節症には、主に3つのタイプがあります。
関節円板障害は、顎関節の中にある関節円板(クッションの役割をする組織)がずれたり変形したりすることで起こります。口を開けるときに「カクッ」という音が鳴ることが特徴です。
顎関節の痛みとして、関節自体や関節を包む組織に炎症が起きて痛みが出ます。口を開けるときに関節部分が痛みます。
筋肉の痛みとして、噛む筋肉(咀嚼筋)が緊張したり疲労したりすることで痛みが出ます。こめかみや頬のあたりが痛んだり、重く感じたりします。
これらが単独で起こることもあれば、複数が組み合わさって起こることもあります。
顎関節症の症状は様々ですが、主なものは以下の通りです。
顎が痛む、特に口を開けるとき、食事をするとき、あくびをするときなどに痛みます。
口を大きく開けられない、開けにくいという症状があります。正常であれば縦に指が3本入るくらい(約4センチ)開きますが、顎関節症では開口量が減少します。
顎の関節から音が鳴ります。「カクッ」「ポキッ」という音や、「ジャリジャリ」という音が鳴ることがあります。
噛むと痛い、噛みにくいという症状もあります。
頭痛、肩こり、首の痛み、耳の痛みなど、顎以外の部分にも症状が出ることがあります。
顎関節症は、10代から30代の女性に多く見られますが、年齢や性別に関係なく発症します。
顎関節症の原因について

顎関節症の原因は一つではなく、複数の要因が組み合わさって発症すると考えられています。
歯ぎしりや食いしばりは、顎関節症の最も大きな原因の一つです。特に就寝中の歯ぎしりは、無意識のうちに強い力がかかるため、顎の関節や筋肉に大きな負担をかけます。
朝起きたときに顎が疲れている、痛いという方は、就寝中に歯ぎしりや食いしばりをしている可能性があります。
噛み合わせの問題も関係しています。噛み合わせが悪いと、顎の位置が正常でなくなり、関節や筋肉に負担がかかります。ただし、噛み合わせだけが原因ではなく、他の要因との組み合わせで発症することが多いです。
ストレスも顎関節症の大きな原因です。ストレスがあると、無意識に歯を食いしばったり、筋肉が緊張したりします。また、ストレスにより睡眠の質が低下し、歯ぎしりが増えることもあります。
悪い姿勢も影響します。猫背や、頬杖をつく癖、うつ伏せで寝る癖などは、顎の位置を悪くし、関節に負担をかけます。特にパソコンやスマートフォンを使用するときの前かがみの姿勢は、顎関節症を悪化させる要因となります。
外傷も原因となります。顎を強く打ったり、大きく口を開けすぎたりすることで、関節を痛めることがあります。
片側だけで噛む癖も、顎の左右のバランスを崩し、顎関節症の原因となります。虫歯や歯周病で片側の歯が痛いため、反対側だけで噛んでいると、顎関節症になりやすくなります。
全身の病気も関係することがあります。関節リウマチなどの関節疾患、線維筋痛症などの筋肉の病気がある方は、顎関節症になりやすい傾向があります。
顎関節症の治療方法
顎関節症の治療は、症状の程度や原因によって異なります。
生活習慣の改善
軽度の顎関節症であれば、生活習慣の改善だけで症状が良くなることがあります。
硬いものを避け、柔らかい食べ物を選びます。せんべい、フランスパン、するめなど、硬いものは顎に負担をかけます。
大きく口を開けないようにします。あくびをするときは、手で顎を支えて大きく開きすぎないようにします。
頬杖をつかない、うつ伏せで寝ないなど、顎に負担をかける姿勢を避けます。
長時間同じ姿勢でいることを避け、適度に休憩を取ります。パソコン作業が多い方は、姿勢に注意してください。
ストレスを減らすよう心がけます。リラックスする時間を持つ、適度な運動をするなど、ストレス解消法を見つけましょう。
薬物療法
痛みがある場合には、痛み止め(消炎鎮痛剤)を処方します。痛みを我慢すると筋肉がさらに緊張するため、適切に痛みをコントロールすることが大切です。
筋肉の緊張が強い場合には、筋弛緩剤を使用することもあります。筋肉をリラックスさせることで、痛みや開口障害が改善します。
マウスピース療法
歯ぎしりや食いしばりがある方には、マウスピース(スプリント)を作製します。就寝時に装着することで、顎の関節や筋肉への負担を軽減できます。
マウスピースには、上の歯に装着するタイプと下の歯に装着するタイプがあります。患者様の症状に応じて、適切なタイプを選択します。
マウスピースは、歯ぎしりによる歯のすり減りを防ぐだけでなく、顎の位置を正しい位置に導く効果もあります。
ただし、マウスピースだけで顎関節症が完全に治るわけではありません。生活習慣の改善と併せて行うことが重要です。
理学療法
顎の関節や筋肉を温めたり、マッサージをしたりすることで、筋肉の緊張を和らげます。
温湿布や蒸しタオルを当てて、血行を良くします。冷やすと逆効果になるため、注意してください。
咀嚼筋(噛む筋肉)を優しくマッサージします。こめかみや頬のあたりを円を描くように揉みます。
開口訓練として、痛みのない範囲で少しずつ口を開ける練習をします。ただし、無理に開けると悪化するため、痛みが出ない範囲で行うことが大切です。
噛み合わせの調整
噛み合わせが明らかに悪い場合には、調整を行うこともあります。高くなっている部分を削ったり、矯正治療で噛み合わせを改善したりします。
ただし、噛み合わせの調整は慎重に行う必要があります。不適切な調整は、かえって症状を悪化させることがあります。
専門医への紹介
保存的治療で改善しない場合や、重度の顎関節症の場合には、大学病院や総合病院の口腔外科などの専門医療機関をご紹介いたします。
専門医療機関では、MRI検査などのより詳しい検査や、関節腔内注射、関節鏡視下手術などの高度な治療を受けることができます。
日常生活でできる予防と対策

顎関節症を予防したり、症状を悪化させないためには、日常生活での注意が大切です。
硬いものや弾力のあるものを避けましょう。せんべい、フランスパン、するめ、ガムなどは顎に負担をかけます。
大きく口を開けないようにしましょう。あくびをするときは手で顎を支え、食事のときも一口を小さくして、大きく口を開けないようにします。
頬杖をつかないようにしましょう。頬杖は顎の位置を歪め、関節に負担をかけます。
うつ伏せで寝ないようにしましょう。仰向けか横向きで寝ることをお勧めします。
姿勢に気をつけましょう。パソコンやスマートフォンを使用するときは、前かがみにならないよう注意してください。
長時間同じ姿勢でいることを避け、適度に休憩を取りましょう。首や肩のストレッチも効果的です。
ストレスを溜めないよう心がけましょう。リラックスする時間を持つ、趣味を楽しむ、適度な運動をするなど、ストレス解消法を見つけてください。
寝る前にリラックスしましょう。就寝前に温かいお風呂に入る、ストレッチをする、リラックスできる音楽を聴くなど、心身をリラックスさせることで、歯ぎしりや食いしばりを減らせます。
両側で均等に噛むよう心がけましょう。片側だけで噛む癖がある方は、意識して両側で噛むようにしてください。
顎に痛みや違和感があれば、早めに歯科医院を受診しましょう。早期に治療を開始することで、症状の悪化を防げます。
よくある質問
顎がカクカク鳴るのですが、治療が必要ですか?
顎の音だけで、痛みや口が開けにくいなどの症状がない場合は、すぐに治療が必要というわけではありません。顎関節症の初期症状である可能性はありますが、多くの場合自然に改善したり、生活習慣の改善だけで良くなったりします。ただし痛みがある、口が開けにくいなどの症状がある場合には治療が必要です。一度診察を受けて状態を確認されることをお勧めします。
顎関節症は治りますか?
多くの顎関節症は、適切な治療と生活習慣の改善により症状が改善します。ただし、完全に元通りになるというよりは、症状をコントロールして日常生活に支障がない状態にすることが治療の目標です。一度良くなっても、ストレスや生活習慣の乱れで再発することがあるため、長期的なケアが必要です。
マウスピースはいつまで使う必要がありますか?
マウスピースの使用期間は症状によって異なりますが、通常数ヶ月から1年程度使用します。症状が改善したら、徐々に使用頻度を減らしていきます。ただし歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、症状がなくなった後も予防のために継続して使用することをお勧めします。使用をやめるタイミングについては、歯科医師と相談してください。
顎関節症の治療は保険が適用されますか?
はい、顎関節症の治療は保険適用となります。診察、レントゲン撮影、マウスピースの作製、薬の処方などは保険診療で受けられます。マウスピースの作製費用は数千円程度です。ただしより高度な治療や特殊な装置が必要な場合には、自費診療となることもあります。詳しい費用については診察時にご説明いたします。
顎関節症は手術が必要ですか?
顎関節症の治療は、まず保存的治療(手術をしない治療)から始めます。多くの顎関節症は保存的治療で改善するため、手術が必要になるケースは非常に稀です。保存的治療で改善しない重度の症例や、関節円板が完全にずれてしまっている場合などに、手術を検討することがあります。その場合は専門医療機関をご紹介いたします。