舌小帯短縮症は、舌の裏側にあるヒダ(舌小帯)が短い、または舌の先端近くまで付着していることで、舌の動きが制限される状態です。授乳困難、発音の問題、歯並びへの影響など、様々な問題を引き起こすことがあります。ゆいファミリー歯科・矯正歯科では、舌小帯短縮症の診断と、必要に応じて舌小帯切除術(舌小帯を切除する処置)を行っております。高槻市で舌小帯についてお悩みの方は、ぜひご相談ください。
当院の舌小帯切除術における特徴

適切な診断と判断
舌小帯が短いように見えても、必ずしも全ての方に処置が必要というわけではありません。当院では、舌の動きの制限の程度、実際に問題が起きているかどうかを慎重に評価し、本当に処置が必要かどうかを判断いたします。
無駄な処置を避け、本当に必要な方にのみ舌小帯短縮術をご提案しております。処置のメリットとデメリットについても詳しくご説明いたします。
痛みを抑えた処置
舌小帯切除術は、局所麻酔を使用して行います。麻酔が効いている間は、痛みを感じることはありません。
処置自体は短時間で終わり、出血も最小限に抑えられます。お子様への負担をできるだけ少なくするよう配慮しております。
術後のフォロー体制
処置後は、傷口が正しく治癒しているかを確認するため、定期的にチェックいたします。再癒着を防ぐためのストレッチ方法もご指導いたします。
何か問題や不安があれば、いつでもご相談いただける体制を整えております。
口腔機能のトレーニング
舌小帯切除術を行った後は、舌の正しい使い方を身につけることが重要です。当院では、必要に応じて、口腔筋機能療法(MFT)を取り入れ、舌のトレーニングを行います。
正しい舌の位置、飲み込み方、発音の仕方などを練習することで、舌小帯切除術の効果を最大限に引き出すことができます。
他科との連携
授乳困難がある新生児や乳児の場合、小児科や産科との連携が必要になることがあります。また、発音の問題が顕著な場合には、言語聴覚士との連携も図ります。
必要に応じて、適切な専門家をご紹介し、総合的にお子様をサポートいたします。
舌小帯短縮症が引き起こす問題
舌小帯短縮症は、お子様の年齢や程度によって、様々な問題を引き起こす可能性があります。
授乳困難
新生児や乳児の場合、舌小帯短縮症があると、うまく母乳やミルクを飲めないことがあります。舌を適切に動かせないため、乳首をしっかりと吸えず、十分な量を飲めません。
授乳に時間がかかる、頻繁に授乳が必要になる、体重が増えにくいなどの問題が生じます。
また、お母様の乳首に傷がつきやすくなることもあります。赤ちゃんが舌ではなく歯茎で噛むようにして吸うため、乳首が痛んでしまうのです。
発音の問題
舌小帯短縮症があると、特定の音の発音が困難になることがあります。舌を上顎につける必要がある音(タ行、ナ行、ラ行など)や、舌を前に出す必要がある音(サ行など)が不明瞭になります。
言葉を覚える時期に発音がうまくできないと、言語発達に影響が出る可能性もあります。お子様が話すことに自信を持てなくなったり、コミュニケーションに消極的になったりすることもあります。
食事の問題
舌の動きが制限されていると、食べ物を口の中で適切に動かすことが難しくなります。食べ物を舌で上顎に押し付けて潰すことができず、飲み込みにくいことがあります。
また、食べこぼしが多くなったり、食事に時間がかかったりすることもあります。
歯並びや噛み合わせへの影響
舌は通常、上顎に接していることで、上顎の成長を促す役割を果たしています。しかし、舌小帯短縮症があると、舌の位置が低くなり、この働きが十分に発揮されません。
その結果、上顎の成長が不十分になり、歯並びが悪くなることがあります。特に、前歯の隙間(正中離開)や、下顎前突(受け口)につながることがあります。
口腔衛生の問題
舌の動きが制限されていると、舌による自浄作用が十分に働きません。舌で歯の表面をなでるようにして汚れを取る動きができないため、汚れが溜まりやすくなります。
また、下の前歯の裏側に歯石が溜まりやすくなることもあります。
社会的・心理的な問題
発音が不明瞭だと、他の人とのコミュニケーションに支障が出ることがあります。特に学齢期のお子様にとって、からかわれたり、いじめの対象になったりする可能性もあります。
これにより、お子様が自信を失ったり、人前で話すことを避けるようになったりすることがあります。
これらの問題の程度は、舌小帯短縮症の重症度によって異なります。軽度の場合、ほとんど問題が生じないこともありますが、中等度から重度の場合、複数の問題が同時に起こることがあります。
舌小帯短縮術の適応と時期

舌小帯短縮術が必要かどうか、またいつ行うべきかは、症状の程度や年齢によって異なります。
新生児・乳児期
授乳困難がある場合には、早期の処置が推奨されます。生後数週間から数ヶ月の間に処置を行うことで、授乳がスムーズになり、赤ちゃんの成長やお母様の負担軽減につながります。
この時期の処置は、麻酔なしで行えることもあります。舌小帯に神経が少なく、出血も最小限で済むためです。ただし、当院では、お子様の安全と快適さを考慮し、通常は局所麻酔を使用して処置を行います。
幼児期
授乳の問題がなくても、食事や発音に問題が見られる場合には、処置を検討します。ただし、お子様が処置に協力できる年齢(通常3歳以降)になってから行うことが一般的です。
この時期に処置を行うことで、言語発達への悪影響を最小限にできます。
学童期以降
発音の問題が続いている場合、歯並びに影響が出ている場合、矯正治療の一環として必要な場合などに、舌小帯短縮術を行うことがあります。
この時期になると、お子様も処置の必要性を理解し、協力できるため、術後のケアもスムーズに行えます。
処置が必要ない場合
舌小帯が短くても、以下のような場合には、処置を急ぐ必要はありません。
授乳が問題なくできている、発音に問題がない、食事に問題がない、歯並びに影響が出ていない場合です。
また、成長とともに舌小帯が伸びたり、舌の筋肉が発達することで、症状が改善することもあります。そのため、経過観察を選択することもあります。
当院では、お子様の状態を詳しく評価し、処置が本当に必要かどうかを慎重に判断いたします。必要性が低い場合には、無理に処置を勧めることはいたしません。
舌小帯短縮術の流れ
舌小帯短縮術は、以下のような流れで行います。
診察と診断
まず、お子様の舌の状態を詳しく観察します。舌小帯の長さ、付着位置、舌の動きの範囲などを確認します。
実際に問題が生じているかどうかを評価します。授乳の様子、発音の状態、食事の様子などをお伺いし、舌小帯短縮術の必要性を判断します。
処置のメリット、デメリット、リスクについて詳しくご説明し、保護者の方に十分にご理解いただいた上で、処置を行うかどうかを決定します。
処置当日
まず、局所麻酔を行います。舌小帯の周囲に麻酔液を注射します。麻酔が効くまで数分待ちます。
麻酔が効いたことを確認してから、舌小帯を切除します。メスやハサミを使用して、舌小帯を適切な長さに切開します。処置自体は数分から10分程度で終わります。
出血がある場合には、圧迫止血や縫合を行います。多くの場合、縫合は必要ありませんが、切開範囲が大きい場合には、吸収糸で縫合することもあります。
処置後、しばらく安静にしていただき、出血がないことを確認してからお帰りいただきます。
術後の注意事項
処置当日は、激しい運動や入浴は避けていただきます。シャワーは可能です。
食事は、柔らかく刺激の少ないものを選んでください。熱いものや辛いものは避けましょう。
痛みがある場合には、処方された痛み止めを服用してください。多くの場合、痛みは数日で治まります。
術後のストレッチ
処置後、舌小帯が再び癒着してしまうことを防ぐため、ストレッチを行っていただきます。
舌を前に出す、上に持ち上げるなどの動きを、1日に数回行います。具体的な方法は、処置後に詳しくご説明いたします。
ストレッチは、傷が治癒するまでの1〜2週間、継続して行っていただくことが重要です。
経過観察
処置後1週間程度で、傷の治癒状態を確認します。問題がなければ、通常の生活に戻れます。
必要に応じて、口腔筋機能療法(MFT)を取り入れ、舌の正しい使い方を身につけるトレーニングを行います。特に、発音の問題があった場合には、言語訓練も併せて行うことが効果的です。
リスクと合併症
舌小帯短縮術は、比較的安全な処置ですが、以下のようなリスクがあります。
出血は、ほとんどの場合、少量で自然に止まりますが、まれに出血が続くことがあります。
感染のリスクもわずかにあります。清潔に保つことで予防できます。
再癒着の可能性があります。術後のストレッチを怠ると、舌小帯が再び癒着してしまうことがあります。
傷跡が残ることがありますが、通常は目立ちません。
舌の動きが一時的に制限されることがあります。慣れるまで数日から数週間かかることがあります。
これらのリスクについても、処置前に詳しくご説明いたします。
よくある質問

舌小帯短縮術は必ず受けなければいけませんか?
いいえ、必ずしも全ての方に必要というわけではありません。舌小帯が短くても、実際に問題が生じていない場合には、処置を急ぐ必要はありません。授乳困難、発音の問題、歯並びへの影響など、実際に困っていることがある場合に処置を検討します。当院では、お子様の状態を詳しく評価し、処置が本当に必要かどうかを慎重に判断いたします。
処置は痛いですか?
処置中は局所麻酔を使用しますので、痛みを感じることはありません。麻酔の注射時に少しチクッとする感覚がありますが、これも表面麻酔を使用することで軽減できます。処置後、麻酔が切れてから数日間は、軽い痛みや違和感があることがありますが、処方された痛み止めで十分にコントロールできます。多くのお子様が、想像していたよりも痛くなかったとおっしゃいます。
何歳で処置を受けるのが良いですか?
適切な時期は、お子様の症状によって異なります。授乳困難がある場合には、新生児期から乳児期早期に処置を行うことが推奨されます。発音の問題がある場合には、幼児期から学童期に処置を行うことが一般的です。歯並びへの影響が心配な場合には、矯正治療の一環として学童期以降に処置を行うこともあります。お子様の状態を評価した上で、最適な時期をご提案いたします。
処置後、普通に食事ができますか?
処置当日は、柔らかく刺激の少ないものを選んでいただきますが、翌日からは通常の食事に戻れることが多いです。ただし、傷が完全に治癒するまでの1〜2週間は、極端に熱いものや辛いもの、硬いものは避けた方が良いでしょう。傷口に刺激を与えないよう、注意しながら食事をしていただきます。
処置をしても発音が改善しないことはありますか?
舌小帯短縮術を行っても、すぐに発音が改善するとは限りません。舌の動きの制限は解消されますが、長年の癖で間違った発音の仕方が身についている場合、それを矯正するには時間がかかります。処置後、口腔筋機能療法(MFT)や言語訓練を行うことで、徐々に正しい発音を身につけることができます。保護者の方や言語聴覚士と協力しながら、根気強く練習することが大切です。